鱒釣日記


ルアーで鱒を釣ってしまう日々。
by masuturi
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ゴルジュを越えて。

4月22日
葛野川 10:00~16:00 晴/曇
釣果 ヤマメ14

釣り用語というのは面白い。
通ラズなんてのは、ラズの部分だけカタカナで
そこを見つめていると、大和朝廷とはまた違った
山の文化を勝手に連想してしまう(そういう意味ではカタカナ名前の沢は大好きだ)。

ゴルジュも面白い。
両岸が切り立った高い崖になっている場所を
ちょうど廊下に見立てて、ゴルジュ(フランス語で廊下の意)と呼ぶんだけど
なんでいきなりフランス語?
それまで、ちょっと野暮ったい言葉で話していたのに
ここだけいきなりオサレ風味。なんだかちょっぴり微笑ましい。


葛野川の上流部は、そのゴルジュがひたすら続く。
川の規模そのものは大きくないのだけど
川原なんて気の利いたものはないので、遡行がタイヘン。
よいしょ、と気合を入れなきゃ釣りに行けない。
c0062039_25598.jpg

ゴルジュって木が覆いかぶさっていることも少なく
渓流では数少ないルアーを遠投できる場所だ。
シンキングのミノーをぶーんとすっ飛ばす。
しばらくすると強い流れに押されて、手元には転げながら戻ってくる。
c0062039_215790.jpg

今度もミノーは転がってきたが、大きな影も一緒について来た。
イワナのポイントから、まるでイワナのような出かた。
岩盤の影から、ギラっと鈍く褐色の光が浮かび上がる。
うわ!尺イワナだ!
興奮しながらも、竿をためてじっと待っていると
やがて疲れきって流されてきた。

ん?
んん?
体一面に散りばめられているパーマーク。
イワナだとばっかり思っていたソレはヤマメだった。
メジャーを当ててみると37センチ。
ああ、なんかもうよく覚えていないや。
c0062039_2224837.jpg

長く伸びた体に比べて、やけに大きな頭。まるでうわばみのよう。
一日のほとんど陽も満足に当たらないこの谷底に
いつからいたのだろう。
本流育ちとはまったく違うその体つきからは
環境の厳しさばかりがうかがえる。
c0062039_355069.jpg

フワフワと夢の中のよう。地に足が着いていない感じ。
再びヤマメを見る。
もっと眺めていたい。
今までにこの川でどんなことがあったのか聞いてみたい。
だけどもお別れの時間だ。
そっと針をはずすと流れの中に消えていった。

もう今日は、これ以上の魚は釣れないだろう。
このまま帰ろうか。
珍しくそんな殊勝なこと考えていたけど
はっと気づいてみると、深い谷底なので退渓できる場所がない。
c0062039_255378.jpg

結局そのまま4時間ほど釣りしながら、ようやく出てこられた。
その間もずいぶんと釣れたけど、頭のどこかがぼうっとしたままだったから
うれしさもどこか飛んでいる。

あの魚についても考えることができたのは
ようやく帰りの車の中だった。今までで一番大きなヤマメだ。

初めて騙されたであろうショックからは、そろそろ立ち直ったかな。


ヒットルアー  D-ダイレクト D-コンタクト ジェイドMD
[PR]

by masuturi | 2006-04-23 03:10 | 釣行記2006
<< 再出発。 無くし物をした日。 >>